ボストン・コンサルティング、2027年の物流ドライバー25%不足を予想

  • 2017年11月09日
  • ヨンビス
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セールスドライバー
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外資系経営コンサルティング会社のボストン・コンサルティング・グループ(BCG)は、2027年に国内で必要な労働需要96万人に対して25%分、およそ24万人分のドライバーが不足することを推計しました。

少子高齢化や就業率の低さが影響する

  • 2027年のドライバー人口は72万人を予想
  • 需要に対して24万人のドライバーが不足する

ボストン・コンサルティング・グループの発表によると、2017年現在、トラックドライバーは全国で約83万人が働いていますが、少子高齢化や就業率の低さによって、10年後の2027年にはドライバー人口が72万人まで減少すると予想しています。

また、国内の需要に対し2027年には96万人のドライバーが必要と考えられているため、24万人のドライバーが不足すると言われています。

ドライバーの人口推移はトレンド継続が前提

  • 需要と供給にそれぞれ影響する要素がある
  • トレンド継続を前提に考えられている

ドライバーの人口推移については、需要と供給に影響ある要素が、2017年以降も影響し続けることが前提になっています。特に影響の大きい要素は、以下のように分類できます。

需要面で特に大きい影響

  • 荷物量の増減→ネット通販の普及でさらに増える
  • 積載効率の低下→貨物の小ロット化による

これらのトレンドが継続するようなら、18万人以上のドライバーが必要になります。あわせて、長時間労働が改善することも前提になっています。

供給面で特に大きい影響

  • 少子高齢化→高齢ドライバーの引退、若年ドライバーの限定流入
  • 選択率減少→過酷な労働環境が続き、ドライバー職は不人気

これらのトレンドが続くことにより、11万人以上のドライバー減少が予想されています。ドライバーの労働環境が改善されても、世代的に人数の少ない若年ドライバーは限定的にしか増えないと考えられます。

ドライバー不足対策として何が必要か

  • 製配販連携など物流網のさらなる効率化
  • 3Dプリンターなど新たなテクノロジーの活用

2017年現在ドライバー不足の対策として、海運や鉄道を併用するモーダルシフト、複数荷主の荷物を一括運搬する混載輸送、運送利用者の荷物受け取りが簡単になる宅配ボックスへの荷物配達などが行われています。

これらに加え、今後は幹線道路での自動運転化が進むことも考えられていますが、需要と供給に影響あるトレンドが継続することにより、ドライバー不足が続いてしまいます。

このため、ボストン・コンサルティング・グループが考えるドライバー減少対策としては、以下が挙げられます。

物流網の効率化

  • 運送会社が協力して行う荷物の共同配送
  • データを活用した高度な需要予想

これらの効率化に加え、店頭を起点とした物流網の再構築やメーカー、流通、小売業者の連携も必要になります。また、新たなテクノロジーを活用することも求められています。

新たなテクノロジーの活用

  • 物流業者による3Dプリンター活用
  • 新たなテクノロジーの実用化

今後、3Dプリンターが物流業者に普及すれば、倉庫などで工業製品のオンデマンド製造ができ、店舗への配達もあわせて行えます。このため、在庫スペースを減らせ、スペースを有効活用できることなどが考えられています。

併せて、現在研究や実用化が進められているドローンやAIなどの新たなテクノロジーをより導入していくことも、ドライバー減少対策になりえます。

しかし、もしもこれらの要素を活かすことができなければ、消費者が現状以上のコストを負担することになりそうです。コスト負担の面は、現状のサービス維持のために利用者がどれだけ費用を払う意思があるか、もしくは物流網が危機的状況にならないと、どれだけのコストが発生するか予想は難しいそうです。

今後も労働環境の改善や物流網の効率化、新たなテクノロジーの実用化が進まなければ、慢性的なドライバー不足が10年先も続いてしまうでしょう。

取材協力:ボストン コンサルティング グループ

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https://www.bcg.com/ja-jp/d/press/Japan-press-release-27october2017-logistics-174826