国土交通省ほか4社によるトラック隊列走行実験が開始に

  • 2018年01月30日
  • ヨンビス
ニュース
トラックの隊列走行
実験車両3台にドライバーが搭乗した、隊列走行実証実験の様子

国土交通省や主要トラックメーカー4社・経済産業省は、政府が進めている未来投資戦略2017の一環として2018年1月23日よりトラック隊列走行実験を新東名高速道路で開始しました。

隊列走行実験の概要

  • 主要トラックメーカーが技術提携
  • CACCというシステムで加減速・車間距離調整

今回の隊列走行実験は、国内の主要トラック会社である日野自動車・三菱ふそうトラック・バス・UDトラックス・いすゞ自動車が技術提携を行っていて、このような試みは世界初となっています。

この4社が組んで開発されたCACCと呼ばれるシステムは無線で先行車の制御情報を受信して、加減速や車間距離調整が可能です。CACCを搭載する4社のトラックは車体にカメラやミリ波レーダーが搭載され、距離を測って走行します。

隊列走行実験の狙い

  • 周辺ドライバーの反応や車両データが採取される
  • 長距離ドライバー不足に対応させる

新東名高速道路で行われる隊列走行実験では、トラックの周囲を走るドライバーの視認性や印象、追い越しなどにどう影響するかなどが確認されます。

実験で採取されたデータは、今後トラックメーカー各社でブレーキやアクセルの技術応用に活かされます。

隊列走行が実現すれば、ドライバーの疲労軽減などが期待され、最終的にはドライバーが確保しにくい東京から大阪までの長距離輸送を隊列化させ、人手不足に対応させる予定です。また、隊列走行によって燃費改善やCO2排出量の削減も期待されています。

今後の実験予定

  • 様々な状態で実証実験が行われる
  • 将来的にどのシステムが採用されるかは未定

隊列走行実験は、1月23日から1月25日まで新東名高速道路で行われて、1月30から2月1日までは、北関東自動車道で高低差でのアクセル・ブレーキ対応を確認する実験が行われます。

また、2018年1月の実験では実験車両3台にドライバーが搭乗していますが、2019年1月には後続車両を無人状態にできるシステムの実験が行われます。

ちなみに隊列走行実験は2017年12月からソフトバンク主導で、5G回線を使用した実験をつくばで行われています。海外ではダイムラー社がネットを使った通信と運行支援システムを使って実験中です。

このように様々なシステムを用いて実験が行われていますが、国土交通省自動車局技術課の話では、隊列走行は実験段階で、実現の可能性があるシステムをそれぞれ試している段階で、将来的にどのシステムが採用されるかは未定とのことです。

隊列走行の実現に向けて、今後は様々な条件で実証実験が進められることでしょう。

画像提供 豊田通商株式会社
取材協力 国土交通省自動車局技術課

2020/07/21追記 その後の実験状況

後続車両無人化の概要

国土交通省が2019年8月に発表した指針では、「段階を踏んで無人化」の推進を表明しています。

  • 2021年度までに後続車有人隊列 導入型
  • 2024年度までに後続車有人隊列 発展型
  • 2025年度までに後続車無人隊列走行/自動運転車

2021年までにドライバー有で、車間約30~35mで走行を検証します。

2024年までにはドライバー有で、車間約20~25mで走行検証します。(後続車は条件付き自動追従)

2025年度には先頭ドライバー有で、車間約10mで走行検証します。(後続車はドライバー無しで条件付き自動追従)

無人隊列走行は2030年の実現を目標に、日本のみならず世界各国で実験が行われています。

日本では、電子連結技術を電子牽引とみなすことで、先頭車両は有人、後続車両は無人で隊列走行が実現可能か検討中です。

5G実験の続報について

●ソフトバンクとWireless City Planning(WCP)による実証実験

ソフトバンクと傘下会社のWireless City Planning(WCP)は、総務省の5G実験プロジェクトを請け負い、新東名高速道路内で実証実験を行っています。

5Gの新たな無線方式「5G-NR」の高信頼・低遅延という特長を生かし、2020年2月27~28日の日程で、先頭車両が有人運転、後続車両が自動運転の「カルガモ走行」実証実験を行いました。

実証実験では新東名高速道路の試験区間、約20kmを走行。時速約80kmで走行する3台のトラック車両間で、5Gの車両間通信を使用しました。

この実証実験により、目標車間距離であった10mでの後続車両自動運転に成功しました。また、トンネル内においても、10mでの隊列維持に成功しています。

ソフトバンクとWCPは、トラック隊列走行の早期実用化に向けて、引き続き実験を推進する予定です。

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