日本コンテナ輸送車両の土屋社長は、海コントラック運転手の状況改善を2017年5月の毎日新聞のコラムにて提言しました。
東京港ではトラックの渋滞が激化
- コンテナに貨物を詰めて運搬
- 東京港ではターミナルの混雑が激化
海コンとは海上コンテナの略であり、国際規格で定められたコンテナの中には、家電製品や自動車部品などの貨物を詰めています。このコンテナをトラクターでけん引することによって、ドアtoドアでの運搬ができます。
海上コンテナを2016年に425万本扱った東京港では、ターミナル能力が追い付かず、受付を待つトラックが慢性的な渋滞を起こしていて、混雑が激化しています。
ゲートの受付時間が短いことが原因
- ゲートから出るのに6時間から8時間程度かかる
- 受付時間が短いことが原因
東京港では混雑が続いているため、ゲートから出るまでに6時間から8時間程度かかり、長時間労働・作業効率悪化につながっています。
ゲートの混雑原因は、東京港でのゲート受付時間が午前8時半から午後4時半までと短いことです。このような状況が10年程度続いていることにより、海コンの人手不足にも繋がっていて、会社の廃業や撤退にも拍車がかかっています。ちなみに、海外のゲートは24時間受付が多く、夜間の運搬が主流のため混雑状態はほぼ皆無となっています。
東京オリンピックまでに対策が必要
- 東京オリンピックの交通マヒが懸念される
- コンテナの共同利用が対策として指摘されている
東京都は混雑を解消するために、今年3月に500台のトラックを入れられる待機場を設けましたが、動線などが伝わらず、混乱が起こったので3日で中止になってしまいました。
この状態が続いていると、2020年の東京オリンピック会場が東京港内にもあるため、道路渋滞による交通マヒも懸念されています。
東京都市大学の増井教授は対策として、複数社でのコンテナ共同利用によって、扱うコンテナ量が減って交通量も少なくなることを指摘しています。
関連ニュース
大井ふ頭のトラック渋滞、さらに激化
https://mainichi.jp/articles/20170731/dde/041/040/055000c
海コンの危機的状況に対策を
https://mainichi.jp/articles/20170516/ddm/004/070/009000c