アメリカに本社のあるマーケティング情報サービス会社のJ.D. パワー社は、トラックメーカー顧客満足度アンケートの結果を2018年1月に発表しました。
このアンケートの中で、日野自動車が大型トラックで9年連続顧客満足度1位に輝きました。
アンケート概要
- 貨物運送事業者など2,000社にアンケート
- 車両・アフターサービス・営業対応などを調査
このアンケートは、同社が全国の貨物運送事業社の経営者および車両購入決定権者に、トラックのメーカー・販売店などについてアンケートを取ったものです。
調査方法は、国内で販売されている大型トラック・小型トラックについて、車両・アフターサービス・営業対応・コストを項目として、郵送調査で行われました。
これらの項目から、ユーザーの満足度に与える影響と評価点が算出されています。
アンケートの結果
- 日野自動車が総合評価1位に
- アフターサービスの良さが決め手に
今回発表されたアンケートは、2017年の9月から10月の間に行われ、この中で日野自動車が総合評価1位に輝きました。この要因は、大型トラック・小型トラックともに、車両の評価と営業対応で1位あったことが要因として挙げられ、大型トラックは9年連続、小型トラックは4年連続1位になっています。
日野自動車は、パーツの取り寄せなどの際にディーラーの対応が早く、コスト管理などビジネス面でも相談に乗ってくれるなど、対応の良さが評価につながっています。トラック購入後のアフターサービスについては、購入年数が経つほどに頻度が低くなるという話もあり、この点を改善すると顧客満足度の向上につながると言われています。
また、現役ドライバーは、日野自動車のトラックは乗り心地が良い点に満足にしていると話していました。
さらに、総合評価2位はいすゞ自動車で、トラックの燃費の良さなど、コスト評価がトップになったことが要因になっています。
ちなみに、2017年は大型トラックが日野自動車といすゞ自動車が同率1位で、小型トラックはいすゞ自動車が1位になっていました。
大型トラックの傾向
- ATの車両が増えてきている
- テレマティクスの導入が進んでいる
顧客満足度調査の中で浮上したトピックとして、大型トラックのオートマ(AT)化が進んでいることが分かりました。
これは、J.D. パワー社のアンケート結果で、2017年の1月から10月までに登録された大型トラックの40%がAT車だったというものからも分かっています。AT車が増えている理由としては、ドライバー不足によりマニュアル車(MT)を運転できる人が減り、運転する人が多いAT車を採用することが増えたためです。しかし、AT車はトランスミッションの不具合がMT車より多いことも指摘されています。
また、車両情報の監視などが行われるテレマティクスを採用している車両は、車両管理や保守が行き渡るため、不具合発生率が低くなり、顧客満足度も高くなっていることも分かりました。
以上の事柄から、今後トラックメーカーの顧客満足度アップには、アフターサービスの良さやテレマティクスの配備などが、より求められるのではないでしょうか。
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2018年の国内大型・小型トラック顧客満足度
http://japan.jdpower.com/ja/Press-release/2018%20Japan%20Truck%20Ownership%20Satisfaction%20Study