アンガーマネージメントとは、アンガー(イライラ、怒り)を予防・制御する方法で、1970年代からアメリカで始まった心理教育です。
アメリカではアンガーマネージメントを、政治家・弁護士・医師など様々な職業で、人間関係を良くするための教育として取り入れられています。
2011年に日本アンガーマネージメント協会が誕生
- アンガーマネージメントの取り入れをサポート
- 怒りによって後悔しない考え方とスキルを学べる
アンガーマネージメントは、業務などのパフォーマンスを維持するために重要な要素であることから、2011年には、世界最大組織のナショナルアンガーマネージメント協会の日本法人である、日本アンガーマネージメント協会が設立されました。
同協会の安藤理事はアンガーマネージメントについて「怒りという感情で後悔しないように」するための考え方とスキルを学ぶことと、衝動と思考、行動のコントロールを行う事が重要と訴えています。
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アンガーマネージメントすべき怒りの種類とは?
アンガーマネージメントでマネージメントすべき怒りには、
- 強度が強く怒りが止まらないタイプ
- 持続して根に持つタイプ
- 常に文句を言い頻度が高いタイプ
- 人や物に攻撃するタイプ
の4種類が挙げられます。このような怒りの背景には、不安や心配といった感情である一次感情が含まれていると指摘されています。
運送業界の研修にも取り入れられている
- 怒りの感情が事故につながりやすい
- 感情のコントロールが可能になる
近年アンガーマネージメントは、運送業界の研修などでも取り入れられています。取り入れられる理由としては、運転中のドライバーは他の車や信号などにイライラしてしまうこともあり、これが原因で追突事故などが起こることもあるからです(参照:ドライバーの感情特性と運転行動への影響(PDF))。このため、想定外の出来事に対しても怒りをコントロールする必要があるので、アンガーマネージメントが必要になっています。
アンガーマネージメントを実際に現場で活用する方法として、怒りを記録する(ログ)ことが推奨されています。このログの方法には、日時・場所・きっかけ・自分の言動・10段階に分けた怒りの温度などの用紙記入があります。ログを一定期間つけることによって怒りのパターンを確認できるので、感情のコントロールが可能になっていきます。
また、アンガーマネージメントのセミナーを受講した運送業界管理職者は、「怒りの感情を分析すると多くのことに気づき、社員育成にも役立つ」という感想を残し、管理職社員を研修に送り、感情の抑え方を論理的に学ぶ・ログを取って怒りをコントロールできるようにすることなどの施策を行うことなどを語っています。
怒りが溜まった状態が続くと、現場でのイライラが発生してしまい、事故や労災につながる可能性もあります。プロの仕事を行うには、心身を安定させておくことが必要でしょう。
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アンガーマネージメントで良好な関係を
http://www.weekly-net.co.jp/logistics/post-13372.php